美容室を「無借金」「宣伝広告無し」で5年間続けられた理由。

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もうすぐサロンを開業して丸5年になります。
小さな小さなサロンで、駅からは遠く、看板も何もありません。
幸い、お金を借りる事もなく、宣伝広告費を一切かけることなく続けることができております。
はじめる前は、正直こんな超理想スタイルで美容師ができるなんて思ってませんでした。
 
サポートしてくれる家族や友人、そして来店してくださるお客様に大変感謝申し上げます。
ありがとうございます。
 
基本的には一対一でひとりの方をシャンプーから仕上げまで全てこなします。
そこには美容師としてのポリシーやマイサロンへのこだわりがたくさんあります。
今回はそんなこだわりな部分をいくつか抜粋して書いていきたいとおもいます。
 
 
 
①接客をしない
自分でやっていく上で、接客をしないと決めました。
「今日はいいお天気ですね!」「これからお出かけですか?」「お仕事はなにされているんですか?」・・・美容室でこんな言葉をかけられた経験はありませんか?また、美容師さんはこんな接客をした経験はありませんか?
短期的なサービスとしては必要なことですが、本当に必要なのか?と考え、このような接客を一切しない事にしました。
その代わり人としての自然な付き合いを心がけるようにしました、自然と会話をし、話す事がなければ無理には話さない、話しかけない。
自然と無言の空間を共有できる関係性を築く事こそ、究極の接客でありサービスなのかな、なんておもってます。
 恋人や家族とは無言の時間を多く共有できますよね。アレです。
 
 
 
②ヘアスタイルの作品撮りをしない
作品撮りをする時間コストを考えた時に、もっとお客様にとっていい事ができる時間に使ったほうがいいなと思い、一切の作品撮りをやめました。
僕はヘアメイクアーティストになりたい訳ではないので、一瞬の超素敵なヘアスタイルを創るよりは、お客様の生活にあったヘアスタイルを創れる能力の方を伸ばしたいなと。
※趣味的には作品撮りやりたい。楽しいので。
 
時間は有限、トレンドや世の中の常識に流されずに本当に大切なものを取捨選択していく事は大切な事ですね。
 
 
 
③料金は変化した度合いで変わる
よく髪の長さで料金が変わる料金メニューをみかけますが、あれって美容室側の都合ですよね?
材料費とか、かかる時間とかで料金設定を変えるのはわからなくもないですが、僕にはしっくりきませんでした。
そこで、カットされる当人がどれくらい変化を体験したか、というお客様目線で料金を変える事にしました。
 
例えば
伸ばしてるので軽くしただけ→5000円
いつもの感じにカット→6000円
バッサリイメチェン→7000円
みたいな感じです。
できるだけ満足度に応じての料金設定ができるようにこころがけてます。
 
 
 
④リラックス空間を意識
美容室は基本ガヤガヤしていているイメージがあり、かつ緊張感があります。
個人的にその緊張感が苦手だったので、その観点からリラックスできる空間創りをする事にしました。
目指すは「春の草原でごろごろ寝転んでいるような体験」です。
あれって寝ちゃいますよね。
 
結果として半数以上のお客様が施術中に眠るようになりました。嬉しい限りです。
サロンに来ていただいているお客様で寝たことがない人の方が珍しいと思います。
 
 
 
 
⑤徹底したカウンセリング
サロンに対してのよくある不満が、担当してもらった美容師に理解してもらえない事のようです。
なのでカウンセリングを極めて徹底する事にしました。
ここは僕がもっともスキルアップをしようと決めた部分で、差別化できる部分だなと感じたところです。
その人が解決したい問題点と、叶えたい希望や方向性さえわかれば大きな失敗につながることはほぼありません。
 人はどこに向かっているのかわかれば、いつかは必ず目的地に辿り着きます。
そこに行く方法やスピードはなんだっていいのです。
 
大衆サロンがカウンセリングにそこまで時間と意識を割けないのは明白です。
一対一のサロンが差別化できる一番の強みの部分だと思っております。
 
この部分は美容心理学のカテゴリーで詳細をちゃんと書いていきたいとおもいます。
 
 
 
⑥それでいて最高の技術とセンスの提供
上記にこだわりながらも、最高の技術とセンスを届けられるように努力すること。
旬やトレンドは美容師にとっては必須でアンテナを常にはってたり、技術は常に疑問を持ち、勉強していく姿勢を。
今の時代、美容師として当然の必須スキルですよね。
 
個人サロンで一対一でやってくれるサロンではセンスがなかったり、流行・トレンドに弱かったりするところが割と多いようです。
おそらくですが、一人でやると情報が入りづらく競争相手もいない、そしてある程度時間やお金にも余裕ができるのでちょっと意識が緩んでしまうのかもしれませんね。
 なので個人店は以外と同じ様な個人店の他サロンと差別化できる部分です。
 
 
 
 ⑦毎回別の人だという意識で接する
何度もサロンに来ていただいている方も、毎回その人の印象をリセットしてはじめてお会いするような意識で接します。
人は日々変化するもの、ずっと変わらず一緒の人は存在しません。
なので、「この人はこういう人」という定義付けイメージ付けをなるべくしないように心がけています。
もちろん、過去のやりとりや関係は継続しますが、それでも毎回の出会いでゼロに戻るんです。
ゼロに戻るとは相手を忘れることではなく、相手を定義付けしない、決めつけないこと。
そうすれば相手の変化に気付けるし、新しいスタイルを提案することも、相手の変化をうけいれる事もできます。
 
美容師の仕事は美しくするだけでなく、変化を手伝う仕事でもあると思います。
お客様の微細な変化を感じる事ができれば、創るヘアスタイルに必ず反映されます。
難しく聞こえるかもしれませんが、考える事でも頑張る事でもなく、ただ意識するだけでできる事です。
 
 
 
 
 
5年間続けられた理由
まだまだこだわりはたくさんありますが、こんな感じで毎日やってます。
従来のやりかたを思い切ってやめてみて、自分の信じる美容師道を貫いた結果、良き方に転じて、幸い続けることができているのではないかなと思います。
 
競争の激しい美容業界ですが、広告宣伝費を一切かける事なく5年間続いており、かつ無借金。
もちろんいろいろあるし、3年目にはちょっとした判断のミスにより大変な時もありました。
いろいろな工夫や努力も必要です。
 
とはいえ毎日2,3人のお客様を素敵にするだけで、スタイリストの平均給与の2倍は稼げるし、自由時間も倍になります。
こんな美容師人生もありではないでしょうか?
 
 
 
あまり言わない方がいいのでは?
ライバルが増えたら困るなとおもい、あまりこの感じをベラベラしゃべらないようにしようと自分としては念をおいてました。
美容師さんにサロンのことを聞かれても茶を濁したりしてました。(ごめんなさい、ごめんなさい)
 
でも個人でやっている身であれば当然の事だと思うんです。
自分の生活がかかっているのですから。
必死にみつけたうまみや穴場は、数も少なく範囲も小さいものなのでそうそう人には言いません。言えません。
 
おそらくですが、このようにひっそりといい感じでサロン経営されている美容師さんもたくさんいるのではないでしょうか??
そんな方にはきっとわかって頂けるはず。
 
 
 
知ってもらいたいと考えるようになった理由
個人としては同じスタイルのライバルサロンが増える事は死活問題です。
しかし、人は5年もたつと価値観や考えも変わるもの。
 
「もっとたくさんの方を素敵にするには」と想いはじめた事、そして「自分ひとりでは素敵にできる人数には限界があるなぁ」と感じたことがきっかけでした。
ニーズがあったとしても、ひとりでの対応には物理的に限界があります。
頑張って100人を200、300と増やしたところでたかがしれてます。
しかもこのスタイルの場合、多くの人をこなそうとすると短期的には良くても、将来的に歪みがでるのでサロン経営的にはかなりタブーです。
サロンを移転拡張して人を増やしたところで、当初のサービス提供ができなくなります。
そこで思ったのが、もっとこのスタイルで働く美容師が増えたらいいのではないか?
そしてこのスタイルの美容師が増えた世界をイメージするようになりました。
 
もちろんデメリットも有り、世のオーナー美容師にとっては独立美容師が増えるのは嫌なことであったり、独立する当人がリスクを負ったり自立しなくてはという点で大変だったりと。
 
でも、利益率をあげるという事は無駄を省く事にも繫がるし、結果的に資源や空間、時間の無駄遣いをすることもなくなり、必要の無い設備に初期投資もせず、無駄な広告費で他の業界に利が流れることもなくなり、美容師ひとりあたりのかかえる顧客も100〜200と少なくて済み、結果的に美容師同士での顧客の奪い合いも減り、かつ今までの給与の倍は稼げて、自由な時間も倍になり、お客様は一対一での素晴らしいサービスを受けられて、なのに料金は変わらない
 
そう、「みんなが豊かで素敵な世界」になるなぁってイメージできたんです。
まぁ、かなりポジティブに考えちゃってますが。
 
これが理由です。
 
一対一でちゃんと対応してくれるようなサロンに行きたい方は世の中にたくさんいると思うし、このスタイルで働きたい美容師さんはまだまだたくさんいそうです。(調査してみました。特に女性美容師に多いようです。)
 
 
 
30歳近くにもなれば、自分だけではなく他者に何かを「与えたい」という意識が少なからず芽生えますよね。
ですが現状、僕には大切なパートナーも子供もいません。
なのでその想いを社会に向けよう!となりました。
 
 
継続期間はまだ5年と短いにしろ、成功と失敗の経験を経てのノウハウはたくさんあります。
普通のサロンでは当たり前のことが、やってはいけないタブーだったり。
必ずやる様な常識的なことをあんまりやらない方が良かったり。
大概のサロンで言われていることとはあえて真逆のことをした方がいいなんてこともたくさんあります。
 
常識を破る必要があるので結構勇気が必要で、何より時代を読むチカラが重要です。
 
 
体力勝負ではなく、頭を使って様々な効率化と徹底した利益率向上を目指します。
それが結果的に有用な時間をつくります、その時間を有効利用する事によりひとりのお客様に全身全霊を注げるサロンづくりにつながっていきます。
 
 
お客様は本当に1000万以上かけた設備の美容室に来たいと思っているのでしょうか?
 
もしかしたら、私たち美容師に本当に求めているのはそういった部分ではないかもしれません。
 
マンションの一室に鏡とイス、そして一台のシャンプー台があれば充分かもしれません。
 
世の中の人々が美容師に本当に求めている事をよく考えてみるのもいいのかなと思います。
 
私たち美容師は、もしかすると何か大きな思い込みに囚われているのかもしれませんよね。
 
 
 
このスタイルはどんな美容師に向いているか?
・目の前のお客様を大切にしたい人
・もっと時間が欲しい人
・自分のスタイルでマイペースに働きたい人
・美容師になりたいと思っていた頃の純粋な気持ちを叶えたい人。
こんな感じの方に向いてると思います。
ガツガツ働きたかったり、年収800万以上欲しい人、知名度が欲しい人、には向かないと思います。
 
 
 
はじめる前の最低条件
毎月最低30万の売り上げがあれば始められます。
・家賃10万
・材料、光熱費5万
手元に15万あればアシスタントを経験した美容師ならとりあえず生活できますよね。
あとはファンを一人づつ増やすだけです。
 
初期費用は150万
・敷金礼金70万
・シャンプー台と設置費用15万
・セット面や道具・材料等15万
・3ヶ月分の活動費30万
・予備20万
お金は貯めておいた方がいいですが、150万なら現実的でだれにでも可能性ありますよね。
どうしても都合つかない場合は借り入れもありだと思います。
150万であれば5年返済で月々3万くらいです。
 
 シンプルでしょう。
 経営は数字とかを難しく考える人ほどつまづいていたりする気がします。
 
 
サロンの経営やブランディングについての詳しい内容はおいおいブログで書いていきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
※今のサロンができるまでのお話です

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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