「表参道病」美容師がかかるおそろしい病気の正体とは?

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僕が最初に勤めさせて頂きお世話になったサロンは表参道近辺にあり、現在でも雑誌、ヘアショー、セミナー、と様々な活動をされている美容業界でも有数のサロンだとおもいます。
サロンの皆さんをとても尊敬していて、カットに来店してもいつでも暖かく迎えてくれてホントにみなさんのことが大好きです。
僕はそんな表参道の有名店である病気にかかりました。
 
それは・・・「表参道病」です。
※勝手にネーミングしました。
 
かなりの重病で、病気に気付いたのは有名店を辞めた後でした。
 
 
 
 
表参道病とは?
一種の精神病のようなものと言ったらいいでしょうか。
具体的にどんな苦しみがあるのか?というと有名サロンの大きなブランド・看板を失った喪失感からくる不安や孤独感といった負の感情です。つまり表参道付近だけでなく、他の都心部や地方サロンなどと場所は関係なくブランド力のある有力店は全て該当します。
美容師としての至らなさからはじまり・孤独感・劣等感・惨めさ・将来への不安・・・・etc
無駄なプライドが高かった当時の僕は大きなブランド力を失った瞬間から自らの負の感情に飲み込まれました。
 
自分の美容師人生は終わってしまったのか?とさえ思っていました。
 
 
 
 
病気の原因は?
なぜこんな病気になったんだろう?と原因が気になり心理学を勉強してみました。
そこで分かった事は、表参道病の根本は自分に対しての”無価値感”からできているという事でした。
潜在的に無価値と感じている→無価値なので価値をプラスしようとする→外側の自分以外の価値で自分を強化
潜在的に潜む無価値観により、何かのチカラを使って大きくみせることで自分を保とうとしていたのでしょう。
 
看板・ブランド・ネームバリューというのはそれだけ凄い力を持っているんですね。
 
 
 
 
サロンのブランド価値と、自分の価値を同化していた
正直、有名サロンにいることが凄いと思っている勘違い野郎でした。
サロンの価値と自分の価値を知らないうちに同化していたのです。
そんな事ではスタイリストになっても売り上げを上げることなんてできなかったでしょう。
この心理状態は自分に自信がなく、他の何かで自分を大きく魅せる、いわば虎の威を借る狐と似た状態です。
ブランド価値と自分の価値を同化→サロンを辞める→ブランドが無くなる→同化状態が解ける→無価値な自分との対面→表参道病に苦しむ
同化状態が解けた時に残った自分とのギャップに苦しめられるんですね。
 
このような病気にかかっている美容師さんって、実はたくさんいるのではないでしょうか?
 
 
 
 
売れている美容師は表参道病にかからない?
有数サロンに勤めている美容師さんのなかでもしっかりと売り上げをあげ、サロン業務に従事している美容師さんはたくさんいるとおもいます。
また売り上げ以外でもなんらかの形でサロンに良い影響を与えている美容師さんもたくさんいます。
そんな方達は表参道病にはかかっていないように感じます。
有名店でもそうでなくても売れている人や人気がある人は、美容師としての自信に満ち溢れ自分のサロンを愛しています。
そしてそんな人は都会でも地方でも、どこでやってもうまくいくのだと思います。
 
例えば
「このサロンにいる自分凄い→だからサロン好き」
なのか
「このサロンを愛してる→だからサロンの為に」
なのかの違いなんだとおもいます。
 
 
 
 
美容師の道はけっしてひとつではない
表参道病にかかっていたのは、表参道サロンのオシャレでイケてる働き方が”美容師なのだ”と思い込んでしまっていたからです。
自分で勝手に価値付けをして、自分のなかでおおきな思い込みに支配されていました。
 
しかしそのような都心サロンのサービスを希望するお客様は世の中全体からするとほんの一部にすぎないのでは?という気もします。
また、自分にあったお客様は必ず存在すると思いますし、自分なりの最大限のサービスが意外と良かったりもするのではないでしょうか。
美容師が目指す道というのは決まったゴールや頂点がある訳ではないし、働き方はけっしてひとつではないんだなって感じてます。
 
独立してからの5年間でこの大切な事実をお客様から気付かされ、教えていただきました。
 
 
 
 
あきらめない事でおきる奇跡
僕は独立前にたまたまいい出会いがあり「できるよ!大丈夫だよ!」という声に勇気づけられました。
そして心の中で、ほんのすこしの「できるかも・・・」と思えた事がいろいろな奇跡がおき一人でできるようになったきっかけでした。
有数サロンで働いていたけど志半ばで諦めてしまった方、少しでもまた美容師をやりたいなという想いがある方がもしいたとしたら。
美容師になろうと思ったきっかけ、美容学生だった頃の純粋な気持ちを思い出して欲しいです。
「目の前の人を綺麗にして、喜んでもらうこと。」きっと多くの美容師さんがそれをしたくて、美容師になったではないかと思います。
 
 
そう、その気持ちがホントに大事。
 
あきらめないでください。
 
美容師ほど自由に楽しく働ける仕事はないかもしれませんよ。
 
今の目の前の環境が美容師の働き方の全てだと思わないでください。
 
周囲にどう思われるかなんてどうだっていいじゃないですか。
 
とにかく目の前の人を喜ばせることができれば、満足してもらうことができれば、どんなカタチでも仕事になるんです。
 
自分らしい美容師としての働き方、スタイルこそが一番その人らしさを発揮し、それが結果につながるものではないでしょうか。
 
だから大丈夫です。
 
信じてすすみましょう。
 
あきらめない事でおきる奇跡があるんです。
 
 
「どんなカタチでも美容師はできる。」
僕のサロンなんて、一軒家の家の中の2階のひと部屋でサロンをやってます。
こんな店なのかなんなのか訳わからないとこにだってお客様はきてくれます。
たまに美容師さんが見学にきてくれたりしますが、みなさん驚かれます。
そんな謎の環境でも成り立つんです。
しかもサロンがない頃は、お客様のお宅に訪問して出張カットをしてました。
どんなカタチだってできる!!
 
「誰だって髪は切る。」
世の中のほとんどの人が髪をカットします。
あなたの家の隣に住んでるひとだって髪を切るんです。
つまり、どこにでもお客様は存在するんです。
今はネットでも繋がりやすい時代ですし、集客も適切にやれば困る事はないと思います。
 
「美容師が活躍できる場はサロンだけではない。」
僕は今、1日に2〜3人ほどのお客様しか対応してません。
空いた時間を学校の美容講師をしたり、自分の好きなwebテクノロジー系のお仕事をしたり、科学が好きなのでパーマ液の商品開発をしたりしています。
自分の能力を最大限活かしたいとおもい、美容師だけでなく、美容関係全般のいろいろな事にチャレンジしてみています。
こんなに自由に楽しく働けるなんて、美容師って最高の職業だと思いませんか?
 
 
自分らしい美容師としての働き方やスタイルこそが一番その人らしさを発揮し、それが結果につながるものではないかと思います。
 
自分が美容師として必要とされている事に気付いてください。
「表参道病」にかかった美容師さんはきっと素晴らしい美容師さんが多いのだと思います。
だって競争激しい素敵なサロンで働いてたのですから。
 
 だから大丈夫。
 
 
 
今の心境は?
20代前半当時は”辞める事”が逃げなのか、挫折なのか、それとも自分にとっての正しい道の選択なのか全くわかりませんでした。
自分の中では”この道ではない”という感覚だけが漠然とあっただけでした。
有名店を辞める時の葛藤は本当に凄まじいものであり、誰も答えを教えてくれません。
辞めた当初は闇に覆われたかのように感じ、重く苦しい人生のようでした。
サロンを止めた事実を良しと受け止める人は誰一人としていませんでした。。。
 
しかし今になって気付く事ですが、素晴らしい収穫もありました。
それは劣等感のかたまりの自分に気付けた事、そしてそれを乗り越えられたことです。
弱い自分を受けいれながらも毎日を過ごせることはあらゆる自信につながり、失敗をおそれずに、体裁や周りの目をきにせずに、何かに挑戦できるようになりました。
外部のなにかに執着しなければ、失うものはなにもありません。
自分の弱いところは受けいれられるんだと知れた事は僕にとって最高の財産です。
 
そしてあの時の選択は今となってはとても良い選択だったなと思えています。
 
 
 
 
 自分の軸で生きるには。
 原因論的な心理学からすると、だれしもが自分の心の中に傷ついた自分を抱え、無価値感を持ち、それをカバーする為になんらかのアクションをしていると考えられます。
それはブランド品で着飾る事だったり、有名人やすごい人と知り合いという事で自分を大きくみせたり、何かのグループに所属する事で自分以上の価値観を感じれたり、他人を否定したり、強がったりといろいろなアクションがあると思います。
 
着飾る必要があるという事は裏を返せば、補わなければならない弱い部分があるという事です。
 
気付く事ができなければ自分の人生を一生つきまといます。
この状態からのほとんどの判断は、他者からどう思われるかを基準に無意識に支配されており、これでは「傷ついた自分を守る為に、他人の人生を生きる」ことになってしまいます。
 
 
幼少期の両親との関係性がおおきく関係あるみたいなのですが、「親からどう思われるだろう。。」が、大人になると「周囲からどう思われるだろう。。」に変わっていくのです。
もしこの事を受け入れ、乗り越える事ができれば、本当に自分のしたい選択をすることができるようになると思います。
 
「表参道病」は恐ろしい病気ですが、僕自身は素晴らしいことに気付くことができました。
そしてその事が独立して一人で美容師として生きて行くこと、それから「自分自身の人生を、他者の為に役立てられるように生きる」という素敵っぽい生き方を見つける事に繋がっていきました。

 

心ってホント大切ですよね。

このへんの詳しい内容は「美容と心理。」というカテゴリーで今後も書いていきたいなと思ってます。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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